ICUの神様

神戸百年記念病院 麻酔集中治療部・尾崎塾 尾崎孝平

⒌いつも見つめられている

私がそうであったように、研修医には不信心者が多い。ICUでは、学ぶべき病態や症状、貴重な所見が突然出現することが少なくない。深夜であることもしばしばである。研修医たちはそのような事態が発生したときに、ICUに駆けつけて学習すればよいと考えるのは当然である。研修医たちも忙しいのである。

しかし、私はこのような研修医たちに「ICUの神様は実によく見ている」と諭している。ICUの神様はICUで頑張っている人にしか貴重な体験をさせてくれない。不思議なことに、本当にそこに居ないと経験できないない。しかも、単に居るだけでは駄目で、しっかり診ていないと貴重な所見を目撃できず、見過ごしてしまうのである。

 

病院にはICUの神様だけではなく、OP室の神様、麻酔の神様など多くの神が棲んでいて、さながら森羅万象の神々が棲む場のようである。また、不整脈の鬼や腎不全の邪神もいて、怒りを買わないようにしなければならない。

 

最後に、皆様のすぐ傍にも皆様なりの神様が必ずおられます。優しき良き信者であって頂きたいと切に祈ります。